終息どころか日々拡大していく新型コロナウイルス(COVID-19)。

1ヶ月前は「ウイルスの勢いは暖かくなれば収まる」と楽観的な見方もありましたが、もはや国だけの問題ではなく、人類にとって危機的な状況となってきています。私個人も国家の一大イベントであるオリンピック中止すら現実味を帯びてきた中で新婚旅行のキャンセルも覚悟しています。このような状況下で、私たちにはどのように行動すれば良いのでしょうか。

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日本の対応は正しかったのか

クルーズ船の隔離

日本政府は1月当初、横浜港に入港したクルーズ船「ダイヤモンドプリンセス号」を2月4日から2週間、船ごと隔離しました。乗客たちは室内に留まるように指示され、デッキに出るのも数時間だけしか許可されませんでした。持病のある人は予定外の隔離で薬がなかなか手に入らずで死活問題だったでしょう。
結果としてこの船から多数の感染者を出し、隔離状況が適切でなかったと批判されました。

防疫体制の強化

また、武漢で爆発的感染状況であるにも関わらず、中国の大型連休である春節に入国制限をかけなかったことでウイルスの封じ込めに失敗しました。この対応は中国の習近平国家主席の来日予定を控えていた日本が気を遣っていたせいと思われ、国のメンツを優先した挙句、国民の命を危険にさらしたということ批判はもっともなものでしょう。

その後、3月9日から中国、韓国からの入国者に2週間の隔離措置が取られています。

イベントの自粛、学校の一斉休校

2020年2月27日、安倍総理は感染の拡大を抑えられるかどうかは「今後2週間にかかっている」として、全国の幼稚園、小中高の学校の一斉休校を要請しました。突然の発表だったため、小学生以下の子どもを学校に預けて仕事に行っている共働き夫婦は、子どもの学校が休みになることで就労状況に影響が出ています。さらに卒業式などの時期をずらせない行事についても急な対応を迫られ、これもまた批判の的になりました。

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パンデミック(世界的な大流行)へ

当初、感染者は中国やアジア人に限定されていたのですが、ヨーロッパにも急拡大。さらにアメリカではこれから増えそうな状態です。
またそれ以外でも世界中に広まり、今や南極大陸以外の全ての大陸でウイルスが蔓延しています。

WHO(世界保健機関)はそれでも頑なに「世界的な流行を表すパンデミックではない」「制御可能だ」としていましたが、3月11日についに「パンデミックに当たる」と宣言を行いました。

イタリアでは爆発的感染者により、医療崩壊が起きてしまった

イタリアでは感染者が急激に増えたことによりイタリアのコンテ首相はミラノ、ヴァネツィアを含む北部地域を封鎖、さらに3月10日には国内全域に封鎖は拡大し、さらに生活に必要な食料品店と薬局を除く、店舗の営業が全て禁止されました。

医療現場ではあまりにも感染者が増えすぎたため、キャパシティが限界を超え、治療が追いつかなくなる「医療崩壊」が起きています。さらに医療従事者や看護師にも感染者が出てしまい、余計に医療の手が足りなくなるという負のスパイラルが生まれています。
医療崩壊が起きると重傷者全員を救うことができなくなり、「年齢や健康状態に基づいて治療者を決断しなければならない」と治療する人の選別を行わなければいけないというショッキングなニュースが入っています。

未知のウイルスとの戦いにおいて、最善を尽くすには

医療崩壊のニュースを見て、まだ自分は年齢的に体力がある方にはなると思いますが、周りの高齢者に治療が行き届かなくなると想像するだけでゾッとしています。
しかも戦時下でもないのにこんなことが先進国で起こっているなんて・・・

恐ろしいのはウイルスが目に見えないことで、人々が「自分は、うちの国は大丈夫だろう」と油断して、いざ自分の身に降りかかると途端に疑心暗鬼になってパニックになってしまうことだと思います。

拡大のスピードをゆるやかにして医療崩壊を防ぐことが必須

我々ができることは自国や他国の事例から学び、医療崩壊だけは確実に防ぐことです。
韓国の礼拝や大阪のライブハウスのような集団感染を防ぎ、パニックになった人々が病院に駆け込むことを避けなければなりません。

一気に感染が広がらなければ回復する人も増えて、体制を維持できます。
その間にワクチンを開発できればウイルスを克服できるはずです。

今は日本でもどこで感染してもおかしくない状態ですので、自分も感染してしまうかもしれないという自覚を持って行動しなければならないと思います。自分が感染しそうな状況を避ける、さらに感染してしまっていた場合、自分は症状がなくても人にうつさないように行動するようにしましょう。

◆ つじんぬの見解

人々は外出も控え、人との接触を避けるようになり、イベントなども中止。
2ヶ月前から感染拡大の予測はありましたが、実際にパニックの映画ような世界になるなんて思いもしませんでした。
形の見えないウイルスに対して人類はこんなに無力だったのかと改めて考えさせられました。

外出やイベントの自粛などで遊びに行けず、子育て中の人も学校が休校になったことで仕事との折り合いをつけなくてはなりません。
人々はストレスがたまり、マスクの奪い合いやウイルスに感染して自暴自棄になってわざと人に感染させる行動を取ったおじさんもいました。今は行政がどんな対応を取ったとしても必ず誰かの負担が増え、批判の対象となることでしょう。ですが我慢を強いられてるのは皆同じです。

あたりまえに外で遊んだり、街に繰り出していたことすらできなくなり、生活はこの2ヶ月で一変してしまいました。
ですが、逆に当たり前の日常が恵まれていたことにも気づかされました。その日常を取り戻すため、今は皆が手を取り合って協力し合う時だと思います。