※本記事は2022年12月に書いた記事の情報が古くなったので加筆、修正を行いました。
住宅ローンを組むとき、多くの人が最初に悩むのが「変動金利」と「固定金利」のどちらを選ぶかではないでしょうか。
数年前までは「低金利だから変動金利がお得」と言われることも多く、実際に変動金利を選ぶ人が大半でした。
しかし、2020年代に入ってからは日本でも金利上昇の動きが見られ、「本当に変動金利で大丈夫?」と不安を感じる人も増えています。
私自身、注文住宅を建てる際に住宅ローンを検討しましたが、最初は「変動金利のほうが安いから」と単純に考えていました。
ところが調べていくと、それぞれにメリット・デメリットがあり、「どちらが正解」というより、自分たちの家計や将来設計に合った選び方が大切だと感じました。
この記事では、
- 変動金利・固定金利の違い
- 2026年時点で考えておきたいポイント
- それぞれに向いている人の特徴
- わが家がどのように考えて選んだか
を、実体験も交えながら分かりやすく解説します。
※金利や商品内容は金融機関によって異なります。契約前には必ず最新情報をご確認ください。
変動金利・固定金利の基本の違い
住宅ローンの金利タイプは、大きく分けると次の3種類があります。
| タイプ | 金利 | 特徴 |
|---|---|---|
| 変動金利 | 市場金利に連動 | 当初は低め、将来上昇リスクあり |
| 固定金利(選択型) | 一定期間固定 | 5年・10年など期間後に見直し |
| 全期間固定 | 借入から返済完済まで固定 | 金利上昇リスクは低いが、当初金利は高め |
それぞれの特徴をもう少し詳しく見てみましょう。
変動金利とは
変動金利は、市場金利の動きに合わせて金利が見直されるタイプです。
最大のメリットは、固定金利よりも金利が低く設定されていることです。
そのため、
- 毎月の返済額を抑えたい
- 総返済額を少しでも減らしたい
という人には魅力があります。
一方で、将来金利が上昇すると返済額が増える可能性があるため、そのリスクは理解しておく必要があります。
固定金利とは
固定金利は、契約時に決まった金利が一定期間変わらないタイプです。
特に「全期間固定」は、借入から完済まで返済額が変わらないため、家計の見通しを立てやすいという安心感があります。
その反面、変動金利よりも当初の金利は高く設定されることが一般的です。
「多少返済額が増えても、将来の金利上昇を気にしたくない」という人には向いています。
固定期間選択型とは
固定期間選択型は、その名のとおり5年・10年・15年など、一定期間だけ金利を固定するタイプです。
固定期間が終わると、
- 再び固定金利を選ぶ
- 変動金利へ変更する
などの選択を行います。
「子どもが小さい間だけ返済額を固定したい」「教育費が落ち着くまでは家計を安定させたい」といった家庭では選択肢の一つになります。
ただし、固定期間終了後の金利は、その時点の市場金利で決まるため、将来の返済額が変わる可能性があります。
2026年時点で押さえる金利の考え方

これまで長い間、日本は超低金利時代が続いていました。
そのため、「住宅ローンは変動金利がお得」と言われることも多く、実際に多くの人が変動金利を選んでいました。
しかし近年は、日本銀行の金融政策の変化や長期金利の上昇などを背景に、「今の低金利がずっと続くとは限らない」という見方が強くなっています。
だからといって、「固定金利のほうが正解」というわけでもありません。
大切なのは、現在の金利だけを見るのではなく、「将来、金利が上がった場合でも無理なく返済できるか」という視点で考えることです。
金利上昇の影響
変動金利でも金利上昇ですぐに返済額が増えるわけではありません。
一般的には半年ごとに金利が見直されますが、毎月返済額が変わるわけではありません。多くの金融機関では「5年ルール」や「125%ルール」が採用されているため、急激に返済額が増えにくい仕組みになっています。(※適用条件は金融機関によって異なります。)
🔗 このルールは一見、家計にやさしい仕組みのように見えます。
しかし、こちらの記事で返済額がどうなるのか、わが家の事例をお伝えしています。
住宅ローンの利上げで支払利息が倍に!?返済額が変わらない“5年ルール”の落とし穴と対策
結局、変動と固定はどちらがお得?
「結局どちらが得なの?」という疑問は、多くの人が気になるポイントです。
結論から言えば、契約時点で正解を知ることはできません。
もし今後も低金利が続けば、変動金利のほうが総返済額は少なくなる可能性があります。
一方で、大きく金利が上昇した場合は、固定金利を選んだ人のほうが結果的に支払総額を抑えられるケースもあります。
つまり、「どちらが得か」ではなく、
「どちらのリスクなら受け入れられるか」
という考え方が重要です。
住宅ローンは30〜35年という長い付き合いになります。
目先の金利だけで判断するのではなく、
- 将来の収入
- 教育費
- 老後資金
- 家計の余裕
なども含めて考えることが、後悔しない選択につながります。
変動金利が向いているケース
- 返済期間が短い(金利上昇の影響を受けにくい)
- 金利上昇時の返済増額を吸収できる余裕がある
- 将来、繰り上げ返済で元本を早く減らす予定がある
固定金利が向いているケース
- 返済額を一定にしたい(家計の見通しを立てやすい)
- 金利上昇リスクを避けたい
- 長期(20〜35年)で借り入れる
全期間固定を選ぶ判断
金利が低いうちに全期間固定で借り換えする選択肢もあります。
手数料と金利差を比較して判断します。
返済額シミュレーションの例
住宅ローンは借入額が大きいため、金利がわずかに変わるだけでも返済額に大きな差が生まれます。
例えば、借入額3,000万円・返済期間35年・元利均等返済で試算すると、おおよその毎月返済額は次のようになります。
| 金利 | 月々返済(概算・元利均等) |
|---|---|
| 0.5% | 約77,000円 |
| 1.0% | 約86,000円 |
| 1.5% | 約96,000円 |
※概算です。実際の返済額は金融機関の計算方法や条件によって異なります。
「0.5%しか違わない」と感じるかもしれませんが、住宅ローンは30〜35年という長期間返済が続きます。
毎月の差は数千円〜1万円程度でも、総返済額では数百万円の差になることも珍しくありません。
そのため、金利だけを見て判断するのではなく、
- 月々いくらなら無理なく返済できるか
- 将来金利が上がった場合でも生活に余裕があるか
という視点でシミュレーションすることが大切です。
住宅ローンを検討するときは、1社だけではなく複数の金融機関のシミュレーターを使って比較してみることをおすすめします。
つなぎ融資・借入時期との関係
注文住宅では、土地代や建築費を支払うタイミングの関係で「つなぎ融資」が必要になるケースがあります。
住宅ローンは家が完成してから実行されることが多いため、それまでの間に必要なお金を一時的に借りるのがつなぎ融資です。
この期間中も金利が発生するため、
- 借入期間
- 金利
- 手数料
によって総費用は変わります。
また、住宅ローン本契約までの間に金利が変動する可能性もあるため、契約時期によっては当初予定していた返済額と変わることもあります。
私自身も注文住宅を建てた際は、つなぎ融資についてかなり調べました。
結果的に借入額を抑える工夫をしたことで、手数料を数万円節約できました。
詳しい仕組みや節約方法は、こちらの記事で紹介しています。
▼ つなぎ融資の仕組みと節約のコツ
わが家が変動金利を選んだ理由
わが家は、全額変動金利で借り入れて月々の支払い負担を最小限にし、その分を新NISAに回す戦略を取りました。
2022年当時はまだマイナス金利(-0.10%)でしたが、世界情勢によって日本にも金利上昇圧力がかかり始めた頃でした。
その上で、当時の金利水準は異常な状態であり、正常化する時期が近いうちに来る、ということを覚悟はしていました。
しかしこの短期間に連続利上げまでは想定していなかったので、当初銀行に勧められたミックスローンにしておけばよかったと今となっては思います。

結局は金利動向は読めないので、
・金利が上がった時に家計負担がどうなるか
・その時どう動くか
などしっかりと考えた上で決まることが大事ですね。
選び方のチェックリスト

住宅ローンの金利タイプを選ぶ前に、次のポイントを一度整理してみることをおすすめします。
□ 返済期間は何年を予定しているか
□ 金利が上がっても返済できる余裕があるか
□ 教育費や車の買い替えなど、大きな支出の予定はあるか
□ 繰り上げ返済を行う予定があるか
□ 団体信用生命保険(団信)の内容を比較したか
□ 金利だけでなく手数料・保証料も比較したか
□ 複数の金融機関でシミュレーションしたか
「変動だから得」「固定だから安心」と決めつけるのではなく、自分たちのライフプランに合っているかを確認することが重要です。
よくある質問
Q. 変動金利はすぐに上がるのでしょうか?
必ずしもすぐに上がるわけではありません。
市場金利や日本銀行の金融政策など、さまざまな要因で変動します。
将来を正確に予測することはできないため、「上がっても返済できるか」を基準に考えることが大切です。
Q. 固定金利から変動金利へ変更できますか?
金融機関によっては変更できる場合があります。
ただし、変更時の金利が適用されるため、契約時より有利になるとは限りません。
変更手数料がかかるケースもあるため、事前に確認しておきましょう。
Q. 借り換えはいつ検討すればいいですか?
借り換えは、
- 金利差
- 残りの返済期間
- 借入残高
- 手数料
を総合的に見て判断します。
一般的には「金利差がある程度ある」「残債が多い」ほどメリットが出やすいと言われています。
まとめ
2026年は、これまでのように「とりあえず変動金利を選べば安心」とは言い切れない時代になってきました。
だからといって、固定金利が必ず正解というわけでもありません。
住宅ローン選びで大切なのは、
- 現在の金利だけで判断しない
- 将来の家計も考えてシミュレーションする
- 自分たちが安心して返済を続けられるかを基準にする
ということです。
私たちも最終的には変動金利を選びましたが、それは「変動金利が一番得だから」ではなく、「わが家の家計には合っている」と判断したからでした。
住宅ローンは人生で最も大きな買い物の一つです。
焦って決めるのではなく、複数の金融機関で比較・シミュレーションを行い、納得できる選択をしてほしいと思います。
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