※本記事は2022年12月に書いた記事の情報が古くなったので加筆、修正を行いました。
先日住宅ローンの打ち合わせに銀行に行ってきました。
住宅ローンを組むに当たって、金利の方式が変動金利か固定金利かは大いに悩みますよね。
最近の超低金利で家を建てる人は変動金利でローンを組むことが多いということです。
というわけで、私も家を建てることになった当初から契約直前まで変動金利一択でした。
しかし2022年12月現在、昨今の世界情勢によって、いよいよ日本にも金利上昇圧力がかかってきています!
金利が上がるとわかりやすく困るのが、これから住宅ローンを支払っていく人。
そう、私のこと(勘弁してほしい・・・)!
変動金利という選択について今後どうなるかを考えた上で決めました。
これから住宅ローンを組む人や最近組んだ人は参考にしていただければと思います。
Contents
銀行にミックスローンを勧められる
金利は0.475%、固定金利は1.76%ぐらい(うる覚え)でした。
固定金利の利率を超えることもあり得るので一部固定金利にするのがおすすめです。」
長く続いてきた超低金利の住宅ローン環境は激変か?
住宅ローン金利の推移
変動金利の推移は直近20年ほど過去最安でほぼ定着してきました。
そのわけは日本の景気がよくないからです。
主要な国の経済は成長を続けるなか、日本のGDPは30年前から増えていません。
そして税金や社会保険などの負担は年々増えているので実質使えるお金(可処分所得)は減少の一途をたどっていると言われています。
一定期間内に国内で産出された付加価値(儲け)の総額で、国の経済活動状況を示す。
経済が成長しているかの指標とされる。
この不景気の対策として日本銀行は金利をゼロ近くに誘導するゼロ金利政策を行いました。
それでも効果が薄いのでついに金利はゼロを突破してマイナスにする「マイナス金利政策」を行いました。
※実際は金融機関が中銀にお金を預け入れる際の預金金利をマイナスにするのであって、一般の人が借りる場合の金利はマイナスではない
金利が低ければ人はお金を借りやすくなるので消費が活発化して景気がよくなると考えたのです。
まさに私のような住宅を買う人にとっては
金利が低ければ安心してお金を借りやすくなる(返しやすくなる)ということですね。
この異次元の金融緩和によってさすがに景気が上向くかと期待されました。
ところが特に景気がよくなることはなく、ついに日本の景気は失われた30年と呼ばれることになったのでした…
ただし先程書いたように、低金利はこれからお金を借りる私のような人にとってはチャンスでもあります。
今後は金利上昇局面か
そして私がローンを借りようとするまさに今年、永遠に続くかと思っていた超低金利政策も変化を迫られています。
2022年は世界各国でインフレが進み、景気の加熱を抑制するために金利を引き上げる動きが続いています。
その中で日本は依然としてデフレ、そして異次元の超低金利のまま。
デフレ :インフレの逆でモノやサービスの価格(物価)が継続して低下すること
海外通貨は成長、円は停滞となると相対的に円の魅力は薄れてきます。
円は預けてもほとんど利息がつかないのにドルは利息が何倍もつく
↓
円を売ってドルに変えよう
となり、円安ドル高を引き起こしたのでした。
ある程度の円安はメリットもあります。
しかし日本の産業は輸入頼みのものが多いので極端な円安によって原料が高騰→物価高となる負の側面が大きくなってきました。
日銀が「急激な相場の変動は望ましくない」と口先で牽制を入れています。
しかし日本は景気がよくないので金融政策スタンスを変えられない(=金利を上げられない)ことを見透かされて円安の流れは加速…
その結果、1ドル115円程度から149円と1年で約35円の極端な円安を引き起こしました。
このままでは際限なく円が売られる流れになってしまいます。
ですので日銀はこれまでの低金利スタンスを変える必要に迫られるか、少なくともその姿勢だけは必要となるのではないでしょうか。
住宅ローン、今後の予測
というわけで私が変動金利で住宅ローンを組んだ途端に、超低金利の環境に変化の兆しがでてきてしまいました。
このままずっと続くと思っていただけにタイミング悪いですね…
まあ、今の超低金利(マイナス金利)というのは異常な状態なのでいつかは正常化しなければいけない、ということをローンを組む我々は覚悟しておかなければいけないと思います。
これからローンを組む、または返済が始まったばかりの人はこのままの金利でもうしばらく…できれば住宅ローン控除の終わる13年ぐらいは続いてほしいと思いますよね。
昨年までなら何も考えずに変動金利を選んでいましたが、今回の件でいろんな可能性をきちんと考慮した上で決めました。
- 住宅ローンをギリギリで返している人がローン破綻するので金利を急激には上げられないはず
- 不景気状態のまま、金利を上げてしまうと家が売れなくなって住宅業界に大ダメージ(補助金などの救済策はあるだろうけど)
- 後の金利上昇時にローン残高がある程度減っていれば影響は少なくなる → 最初の10年の金利が重要
- 金利が大幅に上がる経済状況ならば賃金もそれなりに上がってるはず → そうなれば返せないことはない(願望)
このような可能性を熟考して決めたことなので、もし金利が上がっても覚悟の上です。
まとめ
- 永遠に超低金利はありえない
- 2022年は長く続いてきた日本の低金利政策に変化、今後の金利動向に注目!
- いつか金利が上がる時の心構えと対策は必要
(2024/3/19追記)日銀がマイナス金利解除を決定
住宅ローンを組んで1年3ヶ月、思ったよりも早くこの日がやってきてしまいました。
今まで金利が下がり続けた中で(マイナスから0程度とはいえ)上がる方向になったのは大きな転換点と言えるでしょう。
しかし上の理由があるのでまだ慌てる時ではないと思います。
インフレによって大企業では賃上げの流れが出てきていますが、来年以降も続く保証はありません。
実質賃金が下がり続けている状態で金利を上げることは、景気をさらに停滞させることになるのでできないはずです。
実際日銀の植田総裁はマイナス金利を解除したが、緩和的な金融環境は継続すると言っています。