こんにちは、つじんぬです。
私ごとをあまり大々的に知らせるのもどうかと思ってお伝えしていなかったのですが、先日結婚式を挙げました。それで年末から記事を書くどころじゃなく、更新が空いてしまい申し訳ありません。
ゲストの人数がとても多かったのもあり、式前日まで準備してましたからね・・・
まあこんな記事を書いていたのでお察しだったかもしれませんが(^ ^;)
そのかいもあって式は大盛況でゲストのみなさんにもとても満足してもらえました。
今回はそこで音楽の著作権絡みで苦労した話と、多くの人が集まるところでBGMを流す場合に何が問題となるかについてまとめようと思います。
Contents
BGMを店舗で使用する場合は著作権料が必要
結婚式で使うBGMは私的利用に当たらない?
披露宴で使うBGMを決める時に好きな曲を自由に使えるわけではないと聞いたことがあったのですが、その通りでした。
基本的にCDを持ち込んで現場で音響オペレーターがそれを再生する形で進行しました。
レンタルしたCDや自分で編集して作成した音楽CDは使用不可で「CDの原盤」が必要とのことでした。
私の挙げた式場だけでなく、今はどこの式場でも同じ対応となるようです。
なんとかなるだろうと油断していた私たちは、使いたい曲がどこにも売っていなくて探し回ったあげく、廃盤になっているという衝撃的事実に気づき、ヤフオクでなんとか調達できたという苦い経験があります。幸いプレミアはついていなくて結果的に安くすみましたが^^;
そこで疑問に思ったのは
個人的な使用であれば複製したCDで楽しむのはOKなはず。
披露宴は営利目的で行っているわけではないし、コピーしたCDじゃダメなのはなぜかということです。
音楽の著作権とは?
音楽をコピーする際には原則として著作権者の許可が必要です。
音楽で生計を立てている人にとって、自分の演奏を勝手に録音されて配布されたら困りますよね。
しかし著作権法によると著作権者に大きな影響を与えないような範囲、具体的には家庭内でのコピー程度までなら問題ないとされています。(著作権法30条「私的使用のための複製」)
そういうわけで、私たちはレンタルしたCDをパソコンに取り込んで聴くことができるのです。
今回は披露宴会場で流す音楽が「私的使用」に当たるかどうかということが焦点になります。
調べた結果、披露宴など多くの人が集まるところでの演奏は私的使用の範囲を超えるのでコピーしたCDを使用すると著作権侵害とみなされてしまうのです。
音楽の複製権
私的使用とはどこまでの範囲なのかと疑問に思い、調べたところ「家庭内の利用」が私的使用の範囲に当たるということでした。
ですので母や祖父にコピーしたCDをあげるのはOKで、クラスメイトにあげるのはNGということになります。
利用方法 | コピーが認められるかどうか |
---|---|
自分のPCやスマホにコピーした曲を入れて聴く | ○ |
家族にCDをコピーしてあげる | ○ |
友達にCDをコピーしてあげる | × |
学校の授業や発表会などでコピーを使用する | ○ (私的使用ではないが「授業で必要な場合」の複製は認められている) |
デジタル配信の曲はなぜ会場で使用できないのか
購入したのにデジタル配信の曲は使用できないという不可解なルール
もう一つ、式場にデジタル(ネット)配信曲、例えばiTunesなどで購入した曲は使用できないと言われました。
買ったCDの原盤は使用OKだというのならネット配信曲はなぜダメなんでしょうか?ちょっと納得いかなかったのですが、細かい部分まで突っ込めなかったので調べてみました。
デジタルデータは入手ルートの特定が難しい
CDの原盤であれば適切な方法で入手した曲であることが一目瞭然であるが、
デジタルデータは
・適切に購入されたものなのか
・私的利用として複製されたものなのか
・違法ダウンロードされたものなのか
の見分けがつかない
ということで式場としては、著作権(複製権)侵害となるリスクを避けるためにデジタルデータの使用は不可としている会場が多いそうです。
ですが会場を責めてはいけませんよ。
ウェディングプランナーさんはできるだけ新郎新婦の希望を叶えてあげたいと思いながらも著作権との板挟みにあって仕方なくこういう対応を取っているのです。
確かにこの理由なら納得せざるを得ません。しかしこれだけデジタル配信が普及している現在で今だにCDでないと再生できないというのは時代遅れじゃないでしょうか。
例えばネット配信限定の曲や私の場合のように廃盤になっているCDは使えないといった状況があるのはどうかと思います。
楽曲を作った人の権利が大事なのもわかりますので、今後はデジタル配信の著作権を守りつつ、披露宴会場でも使用できるようになってほしいと思います。
まとめ
- 自分で購入したCDは私的利用の範囲であればコピーは可能
- しかし多くの人が集まるところでの演奏は私的利用の範囲を超えるので披露宴では原盤を使用しなければならない
- デジタル配信の曲は入手元の特定が難しいため、会場としてはリスクを避けて使用不可としているところが多い
- デジタル配信全盛の時代に合った著作権の仕組み作りが求められると思う