DIY編第二弾にして最大のDIY、乱形石貼りです。
前回の洗面造作棚の模様はこちら↓
外構はハウスメーカー提携業者ではなく、弟の紹介で実力間違いなしの会社に依頼しました。
そして狭いながらも憧れを実現した素晴らしい庭を作ってもらいました。
提携業者とはほぼ同じプランで依頼したのに植栽のセンスとかが全然違ったので外部に依頼してよかったです!
中でも素晴らしいのがこのガレージの入り口部分の乱形石貼り!
石がランダムな形に敷きつめられているものです。天然石の色ムラがシブくて一部だけでも高級感がありますよね!
作業も見させてもらいましたが、石をハンマーで割りながらバランス良い形を作り上げていく様はまさに職人技でした。
しかしその後、この素晴らしい職人技はぶち壊されることになります!!!!
前回の洗面台造作棚DIYはこちら↓
Contents
手始めに水道メーターBOXの塗装
我が家が完成した時に満足ポイントとして挙げさせてもらった外構のシンボルツリーとライトアップ!
門柱を含め、高級感が素敵です・・・が!
雰囲気をぶち壊す真っ青な物体が!
量水器(水道メーターボックス)の蓋です。
点検する人が見つけやすいようにあえて目立つ色、目立つ場所に配置することになっているそうです。
こんなの家の入り口の位置にくるなんてきいてなかった・・・
でももう出来上がってるししょうがないかと一瞬諦めました。
が、やっぱり嫌なのでネットで検索すると蓋は塗装しちゃってもいいそうなんです。
といわけでダイソーでアクリル絵の具を買ってきて塗装しました!
まず黒でベースを塗装し乾かした後に2度塗り、次に金色をスポンジでこすってアンティーク風にしています。
これなら許せるどころか、愛着が湧いてきました。
ちなみに雨ざらしの環境で1年ほど経ちましたがほとんど剥げずにいい風合いを保っています。
材料費(税抜)
アクリル絵の具(黒、金) | 200円 |
筆 | 100円 |
合計330円
乱形石貼り
そして本題の石貼り部分です。
わが家の敷地の前に側溝があるのですが、おそらく亡き祖父が無断で一部コンクリートで埋めていたのです。
埋めてある場所は倉庫の入り口になっていたので状況的に多分そう。
ワイルドすぎます・・・
そして外構工事の時に側溝に関わる部分に手をつけてしまうと自費で側溝を復旧せよ、と言われるだろう。
ということで側溝に絡まないように入り口部分を作ったのです。
しかし、家が完成してしばらく経ってから市の人が見にきて、結局、側溝を復旧せよと命令を受けたのです。
元の外構業者さん見積りを取るとそこだけとなるとかなり割高になるそうで、別の業者さんに頼むことにしました。
見てもらったところ、側溝の枠を作り直すのに掘り返さないといけないので石貼りの部分は壊さないといけないとのこと。
しかも30万円ぐらいかかると。
そんなの知らんかったのに数十万はキツい!とゴネてみましたが役所は聞く耳持たん感じで泣く泣くやることになりました。
元は勝手に工事したので市の言い分もわかりますけどね・・
破壊される石貼り
悲しすぎる・・・
業者さんにお願いして下地のコンクリートまで作ってもらい、石はできるだけ割れないようにきれいにはがしてもらいました。
これ以上、お金はかけられないので石貼りは自分でやってやる!と決めたのでした。
私はたまにこういう狂った思いつきをすることがあるのです。
しかしもちろん勝算はあります。
自分で石を割りながらあの形を作るのは不可能に近い・・・でも出来上がった形をパズルのように再現するだけならできそうじゃありませんか!?
事前準備
石貼りパズル
作業日までに積み上げられた石のどれがどの部分なのか、壊す前の写真を見ながら照合していきます。
どれかわかればテープに番号を書いて貼っていきます。
しかしこれが難しい!
わかりやすい形もあればわかりにくい形もあります。
割れた欠片は特に判別が難しく、上から見た形ではわからないような3D状に割れているものもあって、妻と何日もかけて判別しました。
ただ、どうしてもわからなかった部分が突然はまった時の爽快感は味わえました(笑)
トラブル発生:枠が太くなっていてはまらない
そして予行演習で写真の通りに並べました。
しかし新たに作り直した側溝枠が元の状態より太くなっていて石がはまらないのです。
業者さんに電話して石をカットするか、側溝枠をカットするかどっちがいいと思うか聞くと、市に今のサイズで側溝の図面を出しているので勝手に触らないほうがいいとのこと。
そこでディスクグラインダーを借りて石をカットすることにしました。
※これは悪い例です。高速回転する刃に巻き込まれる恐れがあるので軍手は使わず、レザー手袋を使用してください
持ち上げて置く作業が地味にキツかったです。
ちなみに石は84個あり、大きなものは3〜4kgあります。
作業開始
簡単に工程を説明すると
- 下地のモルタルを敷きつめる範囲に型枠を作る
- すぐに固まらないように水をほとんど入れず、バサバサのモルタルを練る(バサモル)
- バサモルを敷く
- 石を配置
- 石を圧着
- 目地詰め
- 洗い
2日かけて行う予定、1日目で⑤まで、2日目で完成したいです。
では材料を買いに行きます。
バサモルを作るのにどれぐらいの量が必要なのでしょうか。
容積計算が必要です。
面積は約4㎡、厚みは40mm=0.16㎥
ここから計算した材料は
・ポルトランドセメント25kg×3袋
・砂16kg×9袋
合計219kg!石を置く下地を敷くだけなのにそんなにいるの・・・?
この量、DIYというか普通に土木工事じゃない・・・!?
①型枠作り
作業当日、一人ではさすがに無理なので助っ人として義弟に来てもらいました。
まずはモルタルをきれいに敷くために型枠を作ります。
通常の工事では木枠を組みますが、木では高くつく上に目的の形に加工するのも廃棄も大変なのである程度しっかりしていて水に濡れても大丈夫なプラ板みたいなものを探しました。
エコフルガードが安かったので購入しました。
結果を言うと、エコフルガードでは柔いのでかなり固定をしっかりしなければいけません。
モルタルの重さで傾いてしまうと縁がガタガタになります。
②バサモルを練る
バサモルを練るにはトロ舟というでかい容器を使いますが、これも一度しか使わない上に廃棄にもお金がかかるのでどうしようかと考えて閃きました!
捨てようと思っていた衣装ケースの引き出しを使って、使用後はそのまま粗大ゴミに出そう!
これが大正解でちょうどいい大きさで使いやすかったです。
砂3:セメント1:水少々 の割合でスコップを使って混ぜていきます。
しかしいい具合にするにはかなり混ぜないといけません。
そしてこれが重い!これまた数kgのものを持ち上げて混ぜてまた持ち上げる!
キツい!!
実は私、昨日の時点ですでに腰にキテるんだ・・・
③バサモルを敷く
できたバサモルを型枠範囲内に敷き詰めます。
そしてすぐにまたバサモルを練って敷き詰めて、また練る・・・
キツい!!
しかも暑い!!
休憩しつつもなんとか全面に敷いたところで早くも薄暗くなってきてしまいました。
④乱形石配置
石を仮置きして高さが水平になるようにします。
石は厚みがバラバラなので、固まる前の粘土状のバサモルに押し付けて高さを均一にするのです。
1/4ほど敷いたところで暗くなってしまいこの日は終了。
⑤トラブル発生:乱形石圧着
翌朝、仮置きした石を持ち上げて、セメントを水で溶いた「ノロ」を接着剤がわりに撒いてからもう一度石を置いて圧着すると言う工程です。
石を持ち上げたところ、バサモルがちょっと固まってる!!
固まりにくいのがバサモルなので半日ぐらいなら大丈夫かと思っていたけど大丈夫じゃなかったのです!
粘土みたいに押し付けられず、ガタガタする場所もちらほら・・・
こうなったらバサモルはあとで調整できるようにやや薄めに敷いているので、新たに柔らかめのバサモルを練って(ノロの役割も兼ねて)敷いてから押し付けます。
ダメです。ガタガタで高さが合わず、変に浮いてしまう箇所もあります。
石の下に空洞があると車が乗った時に変な力がかかって石が割れるそうです。
固まってしまった部分をハンマーでほぐしてからバサモルと石を敷く、石をはがして空洞の部分にバサモルを注入して戻すなど、何回もやり直しました。
私もですが、義弟の腰も限界です。
とりあえず義弟にはここまでにしてもらいます。
ありがとう!
そしてその週は仕事後にチマチマと怪しい部分の石をはがして補修するという作業を延々と繰り返しました。
⑥目地詰め
翌週、ようやく目地詰めです。
今回は親に息子を見てもらって妻と二人で作業します。
目地用セメントと水を混ぜて作った目地材を石と石の隙間に入れていきます。
⑦洗い
Youtubeで予習しましたが、隙間をピンポイントで狙うのではなくその周辺ごと埋めて、あとでスポンジで拭き取ると目地と石が均一になってきれいに仕上がるそうです。
しかし息子を見てもらっているのもあって焦ってしまい、スポンジでの洗いが不完全でした。
もしくはちゃんと拭き取ったと思っても後でセメントがしみ出てきたのか、目地周りが汚れてしまいました。
石自体も白っぽくなってしまい、あとでクエン酸水で洗ってきれいになりました。
しかし目地周りはセメントが強く、固まって取れません。
これ、自分でやったから多少の愛着はありますけど、目地部分の仕上げはプロの仕事とはほど遠い出来です!
完成!
材料費(税抜)
天然石(ジャワ鉄平) | 再利用 |
エコフルガード | 579円 |
目地用セメント×2 | 758円 |
砂 18kg×9 | 2,061円 |
ポルトランドセメント 25kg×3 | 1,587円 |
左官ごて | 765円 |
100均(ゴム手袋、プラケース、ハンマーなど) | 500円 |
材料費(税込)
これらにクーポンの値引きなどがあって税込みで合計6,530円でした。
安かったですね。
これで節約できた金額は工事費のみで推定9万円ほどです。
これだけの労力ならお金をかけてでもきれいにやってもらうことをおすすめします。
今回の感想と反省
乱形石貼りをしたいという方の参考になれば幸いです。いればですけど笑
- バサモル敷きは途中で日をまたがないように時間を調整して行う
- 時間がなければバサモル→仮置きまで部分的に完成させて中途半端な状態を残さない
- 目地の洗いは焦らず念入りに行う
- 目地詰めも時間がない場合は一部分ずつ完成させる
- 乱形石貼りは実践経験がないときれいに仕上げるのは難しい
- 材料費は安いが労力がすさまじい!
ただ、陶芸家が土を触っていたらいつの間にか時間が経っていた!というような無心で作業するという体験はできました。
いつもデスクワークなので体を使った作業もたまには良いですね。
そして通りがかりのおじさんやおじいさんが声をかけてくれて近所の人と話す機会はほとんどなかったので貴重な経験になりました。