わが家を建てるためにお願いしたハウスメーカーについて
どこなのそれ?
という声が多いと思うので、今回はアイ工務店について紹介しようと思います。
アイ工務店は積水ハウスやヘーベルハウス、一条工務店のような知名度はありませんよね。
私も家作りを始めるまでは知りませんでした。
しかし成長率は凄まじく、ハウスメーカーの最近11年間での売上成長率はなんと一位!
毎月のように新しいモデルハウスがオープンしていて、人が足りているのか心配になるほどです。
実際わが家の近所でも2件アイ工務店で建てた家があります。
そちらの施主さんとは話したこともないけどメジャーじゃない分、仲間意識も芽生えますね(笑)
- アイ工務店の評判、ネットの噂は真実?
- アイ工務店はなぜ勢いがあるのか
- 商品と標準仕様
- アイ工務店の家に住んだ感想
- メリット、デメリット
について書いていきます。
良い面、悪い面について忖度なく一施主の立場で感想をお伝えしようと思います。
Contents
アイ工務店の評判は?ネットでの噂は?
まず気になるのはアイ工務店のネットでの評判でしょう。
・営業担当によって対応や能力に差が大きい(いわゆる営業ガチャ)・満足した家になるかは施主の下調べと努力(施主力)次第
などで、悪い評判と満足行く家を建てられたという良い評判に二分されます。
本当にその通りだと思いました。
詳細はこれから説明していきますが、営業のキャパ的に大手HMのようなきめ細かな対応はされないと思っておいた方がいいと思います。
そこは施主自身が調べて考えて、積極的に関わっていく姿勢が必要です。
私は建築やインテリアが大好きなので調べることが苦にならず、自分には合っていました。
ただ、紹介してと言われたら紹介できますが、合う人、合わない人が分かれると思います。
アイ工務店はなぜ勢いがあるのか
知名度がそこまでないのはCMをほとんどしていないからだと思います。
しかしモデルハウスはたくさんあり、住宅展示場に行くと見かける機会も多いんじゃないでしょうか。
これまではハウスメーカーの知名度やステータスが住宅の性能や安心感を測る物差しでした。
なので大手ハウスメーカーの人気が根強かったのです。
しかし
- 長期優良住宅
- ZEH
- 機密断熱や耐震性(C値、Ua値、耐震等級)
といった住宅の品質を数値で評価する制度が広まったことで、住宅業界に変化が起こりました。
同じような品質なら割安なコスパの高いビルダーが評価されるようになってきたということです。
勢いがあるということは コスパの良いHMの筆頭がアイ工務店だと言えますね。
アイ工務店の商品と標準仕様
わが家は「Ees」という2022年までの主力商品です。
詳細はネットで調べればいくらでも情報が出てくるので標準仕様をさらっとだけ紹介します。
◆機密、断熱や窓がどう節約につながるかについては別記事にもまとめています
シーリングレス外壁
今までの外壁は色褪せなどで10〜15年ごとに塗り替えなどのメンテナンスが必要です。
しかし標準で30年保証の外壁を使用することで将来のメンテナンスコストが抑えられます。
制振ダンパー
建物の揺れに対し摩擦で抵抗し揺れを抑えます。
これは支店によってないところもあるらしいですが、私の支店(阪神)では標準でした。
3階建ては高さがあって揺れやすいと思うのであってよかったです。
全熱交換式(第一種)換気システム
第一種換気は外気と内気の温度を近づけてから換気を行うので、エアコンの無駄が少なくなります。
吹付け断熱と機密施工
吹付け断熱は柱や天井に接着するので、従来の繊維系断熱材に比べると隙間ができにくい特長があります。
また、断熱材の厚みを十分確保することで高気密高断熱を実現しています。
壁:90mm、屋根:200mm
窓:アルゴンガス入りLow-Eペアガラス樹脂サッシ
断熱の一番の弱点は外からの熱が一番伝わりやすい窓です。
ガラスは空気よりも熱を伝えにくいアルゴンガス入りのペアガラス、アルミよりも1000倍熱を伝えにくい樹脂サッシが標準仕様です。
Iot住宅
Iot(アイオーティー)とはインターネットでつながる住宅のことで、「スマートホーム」とも呼ばれます。
家電の使用状況がわかったりスマホや声で操作できます。
・断熱:壁:外側30mm+内側80mmのW断熱、屋根:200mm
・窓:アルゴンガス入りLow-Eトリプルガラス、オール樹脂サッシ
アイ工務店の家に住んだ感想
静かで高気密を実感
わが家の商品であるEesは機密性を表す数値である「C値」が0.5(基準)となっており、機密性は大手HMと比べても優秀です。
これは吹付け断熱のおかげだと思います。
実際の数値は気密測定(オプション)しないとわからなくて、ブログなどで気密測定した施主の情報では0.3〜0.6ぐらいで十分に高気密であると言えます。
数値が低いほど気密性が高く、1以下なら高気密と言える。
機密と断熱性能を高めることで冷暖房の効率が良くなる
この機密性は引き渡しの時にすでに実感できました。
それは家の静かさです。
・救急車や工事の音は普通に聞こえる
・通常の車の走る音はほとんど気にならない
・雨の音は小雨なら聞こえず、激しく降った時はパラパラと聞こえる
・室内の反響音が思ったよりすごいが生活していれば慣れた
エアコンの効きが抜群!
高気密高断熱住宅といっても外気(温度)の影響を受けにくいだけで、冷暖房を使わなければ普通に熱くて寒いです。
ただ、一度快適な温度にすれば空気が外に逃げないので「夏は涼しく冬は温かい」と言われます。
暖房機器:14帖用エアコン(ダイキン)、床暖房なし
・真冬:22度設定で吹き抜け上まであたたまる、3Fの寝室までは難しい
床は冷たいのでスリッパ必要
・真夏:高気密高断熱でも熱気は上にいくので3階はかなり暑い!
2階は普通、1階は涼しめ。エアコンは必須
Iot住宅はとても便利!でも惜しい部分も
Iot住宅はとても便利でした!
特に 子育て家庭では子どもを抱っこしていて身動きが取れない場面が多いです。
そんな時に声で家電を操作できるのはとても便利 です!
ただ、アレクサとスマートリモコンのセッティングは自分でやらないといけないので施主の勉強も必要だと思います。
使いこなせてない人もけっこういるんじゃないでしょうか。
惜しいポイントはテレビやエアコンとの連携は簡単ですが、照明との連携はそのままではできないところですね。
標準がLED一体型のダウンライトで、Iot対応の電球に付け替えることができないためです。
アイ工務店のメリット、デメリット
メリット① 住宅設備の選択肢が多く、グレードも高め
アイ工務店の住宅設備はいろんなメーカーから選べるので選ぶ楽しさがあります。
例えばキッチンなら標準で
- リクシル
- タカラスタンダード
- パナソニック
- トクラス
- クリナップ
から選べて、オプションでグラフテクトを採用することも可能。
建材もメンテナンス性が考慮されていて、とりあえず標準のままでも満足できる家になると思います。
モデルハウス見てると変えたくなっちゃうんですけどね(笑)
メリット② 地盤改良が割安
どのHMでも地盤調査をして必要と判定されれば地盤改良が必要となります。
これがけっこう厄介で、調査するまでわからないんです。
もし改良必要となれば数10万〜100万円以上必要なケースもあります。
予算計画が大きく狂うかもしれないという、土地ガチャに怯えなければいけません。
アイ工務店では地盤改良が必要な場合でも、負担が軽減される仕組みになっています。
阪神支店では最大10万円負担でした。
うちは運良く地盤改良不要の判定が出ましたが、ガチャに怯えなくてすむのは精神的に助かります。
デメリット① 営業担当が忙殺されている
アイ工務店のパンフレットには「各社員1人2役以上できる能力があります」と書いてあります。
これは「大手ハウスメーカーの約70%の価格を実現する」ためのコストカットですね。
それだけでなく
・施主の要望のヒアリング
・間取り作り
・外観CG作り
・設備メーカーからの注文書を確認して見積もり
・資金計画書作り
・役所との調整
・銀行のローンや火災保険の窓口…
と、とにかく忙しそうでこちらが気を使うほどでした。
金額がわからないと判断できないものが多くあるのに見積もりが出るのがとにかく遅く、何度も催促するのがけっこうストレスでした。
また、きいたことに対する返信も抜けてたりするので、打ち合わせ後にまだ回答をもらっていないことを箇条書きにしてメールしたりもしました。
土地のトラブルで家作りに1年半ぐらいかかって、打ち合わせ回数もかなり多くなってしまいましたが嫌な顔をせずに付き合ってくれました。
それに市との調整も水面下でやってくれていたりと決して適当にやっているのではなく、単純にキャパオーバーなんだと思いました。
デメリット② プランの提案能力
アイ工務店のモデルハウスはめっちゃオシャレです。
だから自分の要望を取り入れた上でかっこいいプランが出てくるんだろなーと思っていました。
アイ工務店ではコスト削減のため、間取りは営業担当が作成します。
そして契約後に設計士が詳細を詰めるという進め方です。
できた間取りは要望は詰め込まれているけど味気ないプランでした。
しかしそれは私の伝え方が曖昧だったせいでもあります。
こちらの考えやイメージをしっかりと共有しておけばよかったと後で思いました。
イメージ作りこうしておけばよかった!はこちら▼
デメリット③ 情報収集が難しい
アイ工務店は 支店によって標準仕様さえも異なります。
つまり支店の独自性が大きくて情報収集が大変という施主泣かせなメーカー でもあります。
ネットで施主の方のブログなどで調べたことと違うことがよくありました。
ある支店ではキッチンの浄水器や浴室乾燥機が標準だけど、別の支店ではオプション扱いであるとか。
ルールもそれぞれ違うみたいで
・施主支給一部OK/完全NG
・エアコンを施主支給する場合の配管用スリーブが標準/条件付きでOK/完全NG
・地盤改良が必要な場合、無料/10万円負担/それ以上負担
など、できると思ってたことができなかった、費用が多くかかった、逆に標準じゃないと思ってたものがついてたということがありました。
デメリット④ オプション提案があまりない
標準仕様書は床材とかドアの柄・色の選択肢ぐらいで最低限のものでした。
他はメーカーのショールームで見て探してきてという感じでした。
実は標準にないこともいろいろできる自由度があります。
しかし素人施主にはどんなものがあるのかもわかりません。
建材や設備メーカーのショールームやカタログ、それに住宅雑誌などでの研究は必須です。
じゃないとこれほしい!がそもそも出てこない。
それと標準外のものは全て見積もりが出るまで費用がわからないのもやりにくかったです。
しかも見積もりにめちゃくちゃ時間がかかるので、金額がどれぐらい増えたかわからないまま打ち合わせが進んでいきます。
私としては よく採用される基本的なオプション、例えばカウンター、可動棚、ニッチ、窓、コンセントぐらいはこのサイズで〇〇円といったオプション表がほしい と思いました。
オプションといっても無限にあります。
なので網羅は不可能だとしても、モデルハウスに使っているものぐらいは資料としてほしかったですね。
◆オプションの中でもこれはコスパすごい!というものをまとめました。
長くなってしまいましたが、アイ工務店を選択肢に入れる人の参考になれば幸いです。