注文住宅を建てると、住宅ローン実行前に土地代・中間金など、まとまった支払いが発生します。
完成前の建物は担保にできないため、通常の住宅ローンは引渡し時まで使えません。
その空白を埋めるのがつなぎ融資です。
わが家もつなぎ融資(手数料型)を利用しましたが、手数料だけで10万円近い出費になる計算でした。
建物に使うお金ならともかく、手数料は払いたくない——そこで工夫した方法を共有します。
※ 金融商品・契約条件は銀行・工務店によって異なります。事前に必ず担当者へ確認してください。
つなぎ融資とは?(住宅ローン実行前の仮融資)

住宅ローンは完成した建物を担保にします。
工事中は担保がないため、銀行はリスクを取れず、つなぎ融資で一時的にお金を貸します。
住宅ローンが実行されると、つなぎ融資は一括返済される流れが一般的です。
主な選択肢
| 方式 | 概要 |
|---|---|
| つなぎ融資 | 工事中の支払いを一括で借りる |
| 分割融資 | 支払いタイミングごとに住宅ローンを分割実行 |
わが家は、工務店と提携した手数料型つなぎを選びました。
手数料型 vs 金利型(比較)
| 項目 | 手数料型 | 金利型 |
|---|---|---|
| コスト | 借入額に応じた定額手数料 | 日数×金利 |
| 期間が短い場合 | 計算がシンプル | 手数料型より安いことも |
| 期間が長い場合 | 割高になりやすい | 日数分だけ増える |
わが家の手数料型(当時の目安)
| 借入額 | 手数料 |
|---|---|
| 〜1,000万円 | 99,000円 |
| 1,001万〜1,500万円 | 122,000円 |
| 1,501万〜2,000万円 | 145,000円 |
借りる額を下げれば、手数料も下がる——ここが節約の核心です。
手数料を抑える5つの方法
① つなぎ期間を短くする
着工〜引渡しの期間が長いほど、金利型ではコスト増。
スケジュール管理でつなぎ日数を最小化するのが基本。
② 自己資金投入で借入額を下げる
最も効果が大きい方法です(次の章で詳述)。
③ 銀行・工務店提携の優遇プランを確認
一般のつなぎ(金利2〜3%前後)より、提携ローンの方が安いケースがあります。
④ 分割融資が使えるか相談
支払いごとに住宅ローンを実行できるなら、つなぎ自体が不要になることも。
⑤ 手数料を「建築費用」として捉え直す
完全ゼロは難しい場合も。
総予算の中で+10〜15万円として最初から見込んでおくと、後悔しにくいです。
▼ 注文住宅の追加費用は本体価格以外にもかかる
【体験談】わが家のつなぎ融資の実際
前提(わが家の例)
- 物件価格:3,000万円
- 中間金:1,850万円
- 最終金:1,150万円
通常のつなぎ
中間金1,850万円をすべてつなぎ → 手数料 145,000円(1,501万〜2,000万円枠)
わが家の工夫

自己資金850万円を一時立替えし、つなぎ借入を1,000万円に抑制
→ 手数料 99,000円(46,000円の節約)
流れ
- 中間金1,850万円のうち、850万円を自己資金で立替
- 残り1,000万円をつなぎ融資
- 引渡し時、住宅ローン3,000万円が実行
- つなぎ1,000万円返済+最終金1,150万円支払い後、850万円が口座に残る
- その850万円が立替え分の回収
結果として、手元の余裕資金を減らさず、つなぎ借入額だけを下げられました。
つなぎ融資の落とし穴
必ず銀行に事前説明する
「一時立替え→ローン実行時に回収する」旨を事前に合意してください。
説明なく進めると、資金使途の確認で問題になる可能性があります。
領収書は必ず保管
住宅ローンの金利が低いのは住宅資金として使う前提だから。
立替え分も含め、住宅関連の支払いである証拠として領収書を保管します。
自己資金が足りない場合は無理しない
この方法は数百万円程度を一時的に動かせる人向けです。
無理に動かして生活費がショートするのが一番のリスクです。
金利上昇後の住宅ローンとのバランス
つなぎ手数料をケチって、結果的にローン総額・返済計画が崩れるのも本末転倒。
全体設計で見てください。
▼ 住宅ローンの利上げと「5年ルール」の落とし穴
▼ 変動か固定か、金利の選び方
▼ 注文住宅の全体像はこちら
まとめ
- つなぎ融資の手数料は借入額に比例する
- 自己資金で一時立替え→ローン実行時に回収は、余裕資金がある人向けの現実的な節約策
- 事前の銀行への説明・領収書保管が必須
- つなぎだけでなく、住宅ローン全体で設計する
注文住宅は「建物本体価格」以外にも、つなぎ・登記・税金など見えないコストがついてきます。
つなぎ融資は、その中のひとつを賢く抑えるテーマです。
