私は趣味できいている株式のラジオで、最近

・木材の価格が数倍に値上がりしている
・ウッドショック

という言葉はなんとなくきいていました。

これがわが身にふりかかる重大事件だとはその時は気づいていませんでした。
木材の値段が高くなるということが家作りに及ぼす影響とは!?

私は住宅購入を考えているので、先週住宅の無料相談に行ってきました。
そこで住宅業界のアドバイザーにウッドショックのことも直接きいてきました。

事件の概要

“新しい日常”による住宅需要の急増

2021年6月現在、日本では未だワクチンの接種率が低い水準にとどまっています。
ただ、世界的には中国やアメリカではワクチン摂取の普及により、早くも経済の立て直しが始まっています。
アメリカの株式、ダウ平均は史上最高水準を更新しており、消費意欲も高まっていることが見て取れます。

世界はコロナ後の新しい日常(ニューノーマル)という変革を迫られました。

テレワークの普及や、引き続き屋外での活動制限により、これまでよりも家の中での快適さが重視されるようになりました。
そのため、住宅の需要が急増している
そうです。

結果的に海外で木材が不足することになり、必然的に日本に輸出される木材の量も制限され、価格が高騰することになりました。
1年前に比べて3倍に値上がりし、今後さらなる高騰が懸念されています。

海外からの輸送コンテナ不足

米中貿易摩擦というのがあって、近年アメリカと中国がケンカをしています。
その中で「〇〇に関税をかける」とか「経済制裁を加える」みたいなことでお互いに牽制しあっていました。

そうすると不穏な空気を感じたコンテナメーカーは生産を減らします。
その後、コロナ禍によって一段と生産を絞っていたところ、急な需要の増加でメーカーの対応が追いつかなくなりました。

これがコンテナ不足の原因です。
さらに感染対策や人手不足により、使用したコンテナの再利用も遅れることになりました。

まさに踏んだり蹴ったりの状況というわけです。

ウッドショックの影響

日本では資材の多くを輸入に頼っています。
メーカーにもよりますが、日本の住宅建築において、木材の約半分を輸入に頼っているとも言われています。

半分は国産を使っているなら足りない分は国産の木材で補えばいいんじゃないかと思うでしょう。
でもそう考えるのはどのメーカーも同じ。
国産の木材の確保競争が起こり、結局国産木材の価格も急騰しています。

また、住宅メーカーに勤めている弟によると、木材が多少高いどころの騒ぎではないようです。
圧倒的な木材の不足のために最近の新規受注の住宅は基礎だけできた後、着工の目処が立たずにそのままになっているメーカーも多いとか。

そのせいで、完成時期が約束できず、時期によっては各種住宅支援策や補助金の適応が間に合わなくなる場合もあるので注意とのことでした。

家の購入に使える4つの支援策が締め切り間近!まだ間に合うのか?

私のようなこれから家を建てる人にとっては災難といえますね・・・

ただ、住宅メーカーや工務店も木材の価格上昇をそのまま住宅の価格に上乗せすれば顧客を失うことにもつながりかねないため、板挟みになっているとのこと。

住宅業界関係者にきいてきた!ウッドショックの影響

私は住宅購入を考えているので、先週住宅の無料相談に行ってきました。
そこで住宅業界のアドバイザーにいま疑問に思っていることを直接きいてきました。

住宅の相談窓口ってどんなところ?ガッツリと相談してきました!

Q:住宅価格への影響は?

木材の価格高騰による影響は深刻です。

どのハウスメーカーも在庫を確保しなければ商売にならないので材料価格が高くても仕入れないわけにはいきません。
もちろんその分住宅価格に跳ね返ってくることになります。
坪単価1〜2万円上乗せになることは覚悟しなければなりません。

住宅価格は広さで大きく差が出るので総額ではなく、1坪当たり○万円という「坪単価」で考えるのが一般的になっています。

Q:影響はいつまで続く?

ウッドショックは今年(2021年)の3月ごろから影響が出始めました。
当初は価格の高騰も数ヶ月で落ち着くだろうと考えられていましたが、落ち着くどころか値上がりが続いています。

ニュースでは完全に影響がなくなるまでに2年ほどかかるという声も聞かれますが、さすがにそこまではかからないだろうという感触です。

追記)住宅価格はさらに高騰

当時は家の購入を考えている人にとってはタイミングが悪い。
特に急いでいないなら価格が落ち着くまで待つのも手じゃないか。

とも考えていました。

しかし、その後もロシアのウクライナ侵攻によってエネルギー価格の高騰、円安による物価上昇が続きました。
わが家の打ち合わせ、工事中にキッチンやユニットバスなど設備機器の価格改定(値上げ)が何度も行われているのを目にしました。

私が契約した2021年から2023年の2年間で総建築費は10%上昇したと言われています。

円安・円高って何?なぜ物価高になるのか簡単解説!

家を建てた後も、住宅価格高騰で固定資産税が下がらないという件はこちら↓

【固定資産税】新築2年目の評価額、額が下がらない理由は物価高騰のせい!?

◆ つじんぬの見解

これまでは坪2万円と言われてもピンと来ませんでしたが、最近住宅価格に敏感になって私にとってはかなり深刻です。

先日はついにYahoo!のトップニュースにまで「ウッドショック」の文字が出てきました。
もはや限られた業界だけの話から我々一般人にも影響が迫ってきていることを感じますね…

私の場合は先延ばししてかかる家賃のことや期限のある国の支援策を考えると、ウッドショックの価格上乗せよりも今建てたいと思います。
ですが、ウッドショックさえなければもっと安くなるのに・・・