最近は大きな地震のニュースを見るたびに、「自分たちも備えを見直さないと」と感じる方も多いのではないでしょうか。

私も注文住宅を建ててから、防災について考える機会が増えました。

とはいえ、わが家は防災グッズを大量に買い込んでいるわけではありません。

むしろ意識しているのは、

「家の性能や住んでいる地域に合わせて、本当に必要な備えをすること」

です。

例えば、わが家は許容応力度計算による耐震等級3で建てています。

もちろん「絶対に倒壊しない」とは言えませんが、大地震が起きても自宅で生活を続けられる可能性は比較的高いと考えています。

そのため、防災対策も「避難所で数週間生活する」ことより、「在宅避難を続ける」ことを前提に準備しています。

この記事では、実際にわが家で行っている防災対策と、「どこにお金をかけて、どこは節約しているのか」という考え方を紹介します。

防災グッズを増やすことだけが備えではありません。

これから家づくりを考えている方や、防災対策を見直したい方の参考になれば幸いです。

家の性能に合わせて防災の考え方を変えた

耐震等級3と在宅避難の考え方

防災対策を考えるうえで、わが家が最も重視したのは「家そのものの性能」です。

わが家は、耐震性能を高めるために、許容応力度計算による耐震等級3で建てています。

👉 耐震等級3
消防署や警察署など、防災拠点と同等レベルの耐震性能とされており、住宅で取得できる最高等級

👉 許容応力度計算
柱や梁、基礎などの部材すべてにかかる力を検証する。同じ耐震等級3でもさらに信頼性が高い方法

計画当初は構造計算料が高いなと感じていましたが、分厚いファイル一冊分の構造計算書を渡されて納得!

わが家の構造計算書

▼ 注文住宅でオプション以外にかかった費用実例はこちら

もちろん、どれだけ耐震性能が高くても、地震の規模や建物の状況によって被害を受ける可能性はあります。

しかし、一般的な住宅より倒壊リスクを低くできると考え、この部分にはしっかり費用をかけました。

その結果、わが家では「避難所生活」を前提にするのではなく、

家に住み続けながらライフラインの復旧を待つ

という在宅避難を基本にしています。

この考え方が、防災用品の選び方にも大きく影響しています。

わが家が実際に備えているもの

在宅避難を前提にしているため、防災グッズも必要最低限です。

現在備えているものをまとめると、次のようになります。

備えているもの用途・理由
防災バッグ避難が必要になった場合の最低限の備え
飲料水(1ケース)ローリングストックで常に新しい状態を維持
生活用水入りペットボトルトイレや生活用水として利用
ペットシート簡易トイレ対策
モバイルバッテリー家族1人につき2台以上
ポータブル電源停電時に冷蔵庫へ給電

「全部そろえなければ」と考えると、防災はどうしてもハードルが高くなります。

しかし、実際には普段使っているものを少し工夫するだけでも、十分に役立つケースは多いと感じています。

ローリングストックを中心にしている理由

以前は「保存水」のような長期保存できる商品を備蓄していたこともありました。

しかし、実際には期限が近づくたびに入れ替えが必要になり、処分や買い替えの手間もかかります。

そこで現在は、スーパーで購入する一般的な500mlペットボトルの水を1ケース常備し、普段から飲みながら買い足す「ローリングストック」に切り替えました。

これなら、

  • 常に新しい水が備蓄できる
  • 賞味期限切れになりにくい
  • 特別な商品を購入する必要がない

というメリットがあります。

非常食についても同じ考え方です。

アルファ米や保存食を大量に保管するのではなく、レトルト食品や缶詰、カップ麺、乾麺など、普段から食べている食品を少し多めに買い置きしています。

わが家では、おおよそ1週間程度は買い物に行かなくても生活できる量を目安にしています。

防災だけを目的にすると、「いつか使うかもしれないもの」が増えがちですが、普段の生活の中で消費するものを備蓄するほうが、家計にも優しく管理もしやすいと感じています。

防災でお金をかけたもの・かけなかったもの

わが家では、防災に関するすべてのものへ均等にお金をかけているわけではありません。

「命を守る部分」と「工夫で代用できる部分」を分けて考えています。

お金をかけたもの理由
耐震等級3(許容応力度計算)家族の命を守るため
ポータブル電源停電時でも最低限の生活を維持するため
モバイルバッテリー情報収集・連絡手段を確保するため
お金をかけなかったもの理由
保存水通常の飲料水をローリングストック
非常食セット普段食べる食品を多めに備蓄
高価な防災グッズ一式在宅避難を前提として必要なものを厳選

防災は「できるだけお金をかけない」ことが目的ではありません。

本当に重要なところにはしっかり投資し、それ以外は日常生活の延長で備える。

この考え方が、わが家には合っていると感じています。

👉 家づくりでは、住宅性能にお金をかける一方で、住宅ローンとのバランスも重要になります。
【2026年版】住宅ローンは変動か固定か|金利上昇局面での選び方

簡易トイレや生活用水も「普段使い」を意識

わが家では、防災用品として専用品ばかりをそろえているわけではありません。

その代表例がペットシートです。

わが家ではペットを飼っていませんが、災害時のトイレ対策としてペットシートを備蓄しています。

断水すると一番困るのはトイレだと言われています。

簡易トイレも準備していますが、ペットシートは吸水性が高く、汚れや臭い対策にも使えるため、防災用品としても役立ちます。

比較的価格も安く、長期間保管できるため、一袋置いておくだけでも安心感があります。

また、生活用水についても少し工夫しています。

わが家では空いた2Lペットボトルに水道水を入れたものを7〜8本ほど常備しています。

普段、花の水やりなどに使っている数本は、お風呂の残り湯を入れて節水にも役立てています。

もちろん飲み水には使えませんが、

  • トイレを流す
  • 掃除をする
  • 手を洗う

など、生活用水として十分活用できます。

「防災のためだけ」に置いているわけではないので、自然と入れ替わり、古くなりすぎることもありません。

停電対策はポータブル電源を選んだ

停電対策としてよく話題になるのが太陽光発電と蓄電池です。

わが家では家づくりの際に太陽光発電も検討しましたが、初期費用やライフスタイルを考えた結果、採用は見送りました。

その代わりに準備したのがポータブル電源です。

停電になった場合は、

  • 冷蔵庫

など、本当に必要なものだけに電力を使うことを想定しています。

特にスマートフォンは災害時の情報収集や家族との連絡手段になるため、家族それぞれがモバイルバッテリーを2台以上持つようにしています。

普段の旅行や外出でも使えるため、防災専用品にならないところも気に入っています。

▼ わが家が太陽光パネルを断念した理由

保険も「地域」と「家」に合わせて考えた

保険についても、防災と同じように「何となく加入する」のではなく、自分たちの住環境に合わせて考えました。

地震保険には加入していない

わが家は、許容応力度計算による耐震等級3を採用しています。

もちろん耐震等級3だから絶対に壊れないとは思っていませんし、大地震では家具の転倒や設備の故障などの被害を受ける可能性もあります。

また、地震火災は地震保険でしか保障されないことも理解しています。

それでも、「建物が大きく倒壊するリスクは比較的低い」と考え、保険料とのバランスを検討した結果、地震保険には加入しませんでした。

これはあくまで、わが家の考え方であり、建物の性能や家計の状況によって最適な選択は変わります。

水災補償も地域性を考えて選んだ

火災保険についても、水災補償は必要最低限の内容にしています。

その理由は、住んでいる地域が地元なのでハザードマップや過去の災害履歴を知っているからです。

わが家の近くの川は、過去40年であふれたのは一度だけです。

その後は河川整備が行われ、それ以降は大きな浸水被害は発生していません。

さらに、自宅前の道路は坂になっており、雨水が自然と低い場所へ流れる地形になっています。

もちろん、「絶対に水害が起きない」とは言えません。

しかし、リスクを調べたうえで、わが家では水災補償を一時金のみとし、保険料を抑える選択をしました。

保険は「手厚いほど安心」ではありますが、住んでいる地域や家の状況に合わせて選ぶことも大切だと考えています。

わが家が大切にしている防災の考え方

わが家の防災バッグ
▲ わが家の防災バッグ

防災というと、防災バッグや非常食、防災グッズをたくさんそろえることをイメージする方も多いと思います。

もちろん、それも大切です。

ただ、私がもっと重要だと感じているのは、

「自分たちの家に合った備え方を考えること」

です。

例えば、

  • 家の耐震性能
  • 家族構成
  • 地域の災害リスク
  • ライフラインが止まった場合の過ごし方

これらによって、本当に必要な備えは変わります。

わが家では、

「避難所生活を想定して大量に備蓄する」のではなく、

「自宅で数日〜1週間生活を続けるための備え」

を中心にしています。

だからこそ、

  • ローリングストック
  • 生活用水
  • ポータブル電源
  • モバイルバッテリー

といった、普段の生活でも役立つものを優先しています。

まとめ

わが家の備蓄一覧

項目わが家の備蓄
飲料水○(ローリングストック)
生活用水○(ローリングストック)
防災バッグ○(2-3日分)
モバイルバッテリー
ポータブル電源
簡易トイレ
ペットシート
保存水×
非常食セット×

防災対策は、「たくさん買えば良い」というものではありません。

大切なのは、

  • 家の性能
  • 地域の災害リスク
  • 家族構成
  • 家計とのバランス

を考えながら、自分たちに合った備え方をすることです。

わが家も、家づくりをきっかけに防災について考え直し、「必要なところにはしっかりお金をかける」「日常生活で代用できるものは工夫する」というスタイルに落ち着きました。

これから注文住宅を建てる方や、防災対策を見直したい方は、ぜひ一度「わが家に本当に必要な備えは何か?」という視点で考えてみてください。

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