「フリーランスになったら、もっと自由に働けるんじゃないか?」
そう思って会社を辞め、私はフリーのWebデザイナーとして独立しました。

理想ばかりが先行していた当初。
現実とのギャップに戸惑いながらも、半年たった今は「自分の選択だった」と心から思えています。

今回は、会社員デザイナーからフリーランスになって変わった5つのことを、リアルな体験をもとにご紹介します。

変化①:時間の使い方が劇的に変わった

時間の使い方が劇的に変わった

実は私は、会社員時代からリモートワークが中心の働き方でした。
なので、表面的な生活リズム(家で仕事をする・通勤がない)自体は大きく変わっていません。

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けれど、フリーランスになって最も変わったのは「勤務時間という縛り」がなくなったこと。

会社員の頃は、就業時間のあいだは「席についていること」が基本。
やることが終わっていても定時まで“在席”していないといけない雰囲気がありました。

一方フリーランスになると、「何時から何時まで働く」ではなく、「今日これを終わらせる」ことが基準になります。

午前中は子どもを幼稚園に送ってから仕事開始、集中して作業。
昼に子どものお迎えへ行ってから、もう一度仕事を再開──
そんなふうに、自分のペースで時間を組み立てられる自由さは、何よりの変化です。

もちろん、納期を守る・生活リズムを整えるといった「自己管理力」は必須。

でも、誰かに合わせる時間が減ったことで、自分の人生を主体的に生きられる感覚が芽生えました。

変化②:お金の見方が変わった

フリーランスになると、当然ながら収入は不安定になります。

毎月決まった給料が入る会社員時代と違い、「仕事がない月=収入ゼロ」も現実に起こり得ること。
その緊張感のなかで、お金に対する見方はガラリと変わりました。

これまでは「働いたら給料がもらえる」「税金は天引きされている」という感覚でした。
しかしこれからは「どうやって稼ぐか」「どう管理するか」「どう守るか」という3つの視点が欠かせません。

開業半年の現在、正直収入は不安定で、生活に足りない分は貯金を取り崩している状態です。
ただこれは想定内。開業当初は固定客もほぼおらず、こういう事態も普通に起こり得るでしょう。

会社員時代は、昇給は会社任せな部分が大きかったです。
それが今は「どの時点でどのくらいの収入を目指す」と主体的に稼ぐ意識に変わりました。

また、確定申告や帳簿づけ、経費計算など、慣れない作業も発生します。
でも、数字と向き合うことで「お金をただ使う人」から「お金を動かす人」へ意識が変わっていったのは、フリーランスならではの成長だったと思います。

そういう意識で税理士さんの無料相談に行ったり、今は自分で行動、勉強を続けています。

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変化③:人と積極的に関わるように

人と積極的に関わるように

元々私は、新しい人と関わることに少し消極的なタイプでした。
人付き合いは嫌いではないのですが、自分から動くのは苦手なタイプなのです。

でも、フリーランスになると自分を知ってもらうこと=仕事につながることでもあります。

私はフリーランスになると決めた頃から積極的に人と関わるようになり、友達も増えました。

仕事につながるとかは一旦抜きにして、友達と意見を交換する。
そうすることで実際に新しい価値観や気づきがありました。
そこから、「ご縁を大切にすること」がいかに大事かを実感するようになりました。

今ではオンラインイベントに参加したり、自分から声をかけてみたり──
少しずつ人との関わりを広げていくことで、世界が広がる実感があります。

変化④:スキルより、“信頼”が武器になった

Webデザイナーという仕事柄、スキルやポートフォリオが大切なのは当然。
ただ、実際に仕事をしていくと、それだけでは仕事はいただけないことを実感しました。

「またお願いしたい」と思ってもらえるのは“人柄”や“信頼”の部分だと気づきます。

納期を守る、要望を丁寧にくみ取る、連絡のタイミングが誠実、など――
ちょっとした行動の積み重ねが「この人に頼みたい」という気持ちをつくるのだと、仕事を通じて学びました。

“技術”と“信頼”のバランスを保ち、誠実に向き合うことが、フリーランスの最強の武器だと感じています。

変化⑤:“選ぶ自由”と“選ばれる覚悟”

最後にもう一つ。
フリーランスになると、「誰と仕事をするか」「どの案件を受けるか」を自分で選ぶ自由があります。

これはとても大きなメリットです。
しかし同時に、「選ばれなければ仕事がない」現実とも向き合わなければなりません。

スキルや実績だけでなく、発信内容や日々のコミュニケーション、過去の仕事の姿勢まで、すべてが“次につながるか”に影響します。

選ばれるために、日々の積み重ねが必要。

でも、選んでくださったお客様と丁寧に向き合えることは、会社員時代には味わえなかった大きなやりがいと責任でもあります。

まとめ:不安もある。でも“自分で選んだ人生”を生きている

フリーランスとして働くことで、時間・お金・人間関係・考え方…さまざまなことが変わりました。

もちろん、安定した収入が保証されているわけでもなく、将来への不安がゼロなわけでもありません。

でもそのぶん、自分の力で仕事をつくり、自分の意志で選んでいける感覚があります。
>“働くこと=生き方”だとすれば、今の私は自分の人生を自分の手でつくっている実感があります。

もし今、会社員として働くなかで違和感や息苦しさを感じている方がいたら、安易にフリーランスが良いとは言えません。
ただ、こういう生き方をしている人もいるということだけでも心にとめてみてください。